個人セッションへの想い

のたび、GCI101というプロセスワーク×コーチングのセッションを修了いたしました。以前より、興味のあった、プロセスワークの考え方を取り入れた、コーチングの基礎を学ぶオンラインコースです。

「GCIコーチ養成集中講座」は、個人の内面のみならず集団の内面(組織文化)、個人の行動のみならず集団の戦略・行動環境も重視する統合的なコーチングメソッドを用いた本格的なエグゼクティブ・コーチ養成講座です。

この講座を受けたのは、今後、個人クライアントのために、その方の課題解決をサポートする個人セッションをやっていくことを、仕事のメインのひとつにしたいとの思いが出てきたからです。

振り返ってみると、1年前に、自分が個人セッションを行うなんてことは、まったく考えていませんでした。1年前の私は、コロナでのStay Homeを半ば、むきになってやっていて。殆ど毎日、1歩も、中野のマンションから出ず、人生の中で体験したことのない、生活パターンに戸惑いながらも必死に適応しようとしていました。

その後、コネクション・プラクティスとの出会いがあり、自分の魂の願いとつながる実感があり、独立と糸島への移住を決めたわけですが、その時点で、自分が、独立をして、何をしていくのか、ということに関してはほぼ白紙の状態でした。一方、道は自然に拓けてくる、見えてくるという根拠のない確信もどこかでありました。

そして、その根拠のない確信と、直感に従って拓けてきた道のひとつが、自分を含む、人間というものの探求、そして、多様な価値観やバッググラウンドを持つ人間同士がどうやったら、理解しあい、つながりあい、より豊かな人生を歩むことができるのか、というテーマへの探求心と、好奇心です。

コネクション・プラクティスのトレーナー(ラスール)の資格を取り、また、非暴力コミュニケーション(NVC)や、IFS(Internal Family Systems)を学ぶ中で、学びも続けたいけれど、その学んだことをシェアすることで、他の人への貢献もしながら、自分の学びを深めたいという願いも強くなってきました。

そんな中、個人セッションへのお問合せも自分が思っていたより多くいただき、実際に個人セッションも行わせていただく中で、個人セッションという形も、私が貢献できる形のひとつなのではないか、という想いが日に日に強くなってきています。

そして、そのような道を歩むならば、少しでも引き出しを増やしたいという中で、受講したのが、今回のGC101になりました。受講生は26名。本当に多様なバッググラウンドの「濃い(注:私ではなく事務局の描写です)」仲間と、ともに学ぶことができ、多くの気づきと学びがありました。

中でも、その人の中に答えがある、というコーチングでは基本の考えを、自分の肌感覚・身体感覚に落とせたこと。そして、その人が発しているすべて(言葉だけでなく)、エネルギーに注意を向けることで、どれだけ豊かな情報が得られるのかという気づきと体験。その人がいきたい世界は既に立ち現れはじめているという考え方と、それを阻んでいる「エッジ」という概念と取り組み方、現実を3つのレベル(合意的現実レベル、ドリーミングレベル、エッセンスレベル)で捉えること。そして、起きていることには、すべて意味があるいという考え方。

どれもこれも、私には、とても面白く、もとから本当は、知っていたことを教えてもらったような感覚も得ながら、世界を今までより、もっと面白く、好奇心を持って眺める習慣ができました。

その26名の中には、プロのコーチで既に何百時間もコーチングを経験していらっしゃる方も多くいらっしゃいました。その中で、私は、コーチングというエリアでは、新参者だし、よちよち歩きともいえます。

その私が、なぜ、「個人セッション」をしていきたいのか。

私は、自分の今までのキャリアを歩んでいく過程で、本当に多くの「個人セッション」に助けられてきた、という実感があります。いわゆる「メンター」という方の存在。かなりの数の方に「メンター」をしていただいた経験が、今の私を形づくっています。「コーチ」に関しても、同様に、会社がつけてくださったコーチ、自分でお願いしたコーチ、本当にたくさんの方に助けていただきました。時には(というかほぼ常に)複数のコーチの方をお願いしていました。「メンター」も「コーチ」も海外の方もいれば、日本の方もいらっしゃり、男性もいれば、女性もいました。

特に、経営者になってからは、悩みを話す相手が殆どいない中で、「メンター」や「コーチ」の存在にどれだけ助けられたかわかりません。「個人セッション」の価値を本当に体感しているというのが、私らしさのひとつだと思っています。

そして、もうひとつの私の財産が「人間関係に苦しみまくった経験」かな、と思います。「名選手必ずしも名監督(コーチ)ならず」という使い古された言葉がありますが、私は、人間関係という面で、「落ちこぼれ選手」だったからこそ、人間関係がうまくいかない方が、なぜうまくいかないのか、どうしたらうまくいくのか、をわかりやすくお伝えできるのではないか、と考えています。

そして、自分の経営者としての経験、また、アプローチの引き出しが多いことも特徴になるかなと思っています。なので、私は敢えて、「コーチ」でなく「個人セッション」という言葉を使っています。その方の置かれている状況や求めているものによって、アプローチを柔軟に変えたいという想いからです。コーチング的アプローチをすることもあれば、メンター的アプローチをすることもあると思います。コネクション・プラクティスや非暴力コミュニケーション(NVC)のプロセスを使うときもあるでしょうし、経営コンサルタント的なアプローチをする場合もあるかもしれません。

私は、個人セッションというのは、本当に相性という部分も大きいなと思っていて、私がすべての人のセッション相手になれるなってことはひとつも考えていないのですが。私だからこそ、価値を発揮でき、貢献できる方も、一定数いらっしゃるのでは、とも考えています。

ということで、個人セッション、本気でやっていきたい、という表明を、少し勇気を持って書いてみました。独立してからの体験として「勇気を出して旗を立てる」ことで、必要な方とご縁ができるという体験をしているからです。

必要な方に届きますように、との思いをこめて書きました。

<文責:株式会社まんま 代表 中村真紀>