糸島の顔がみえる本屋さん(糸かお)、オープンしました!

「糸かお」、こと「糸島の顔がみえる本屋さん」が9月4日(土)正午にオープンしました。開店からこれを書いている時点で、20日近く、掲載時にはおそらく1か月近くが経っての記事化。随分、タイミングがずれてしまった。

糸島の顔の見える本屋さん:店舗前

それというのも、やはり、お店という「現場」を持つと、生活のペース配分が随分と変わるのだ。この、「糸かお」、は、100棚の30cm立方体の「本棚」をオーナーさんに借りていただき、そこで、お好きな本(中古でも、新刊でも)をお好きな値段(新刊の場合は、基本定価)で売っていただくという仕組み。店番も、オーナーの皆さんで順番に担当していただくので、運営している私と、ビジネスパートナーの大堂さんは、普通に個人でお店を開く場合に比べれば、負担は少ない設計になっている。

が……やっぱり自分のお店って気になるのですよ~。開店してから、もちろん、出張があったり、その他用事があったりで、まったく顔が出せない日もあるけれど、そうでない限り、ちょっとでも時間があれば、ついつい顔を出してしまう。そして顔を出すと、嬉しいことに顔見知りのお客様が来てくださったり、本棚のオーナーさんが来てくださったり、あるいは、来店されているお客様はひとりもいないにしても、店番のオーナーさんは必ずいらっしゃるので、そこであれやらこれやらおしゃべりしたり、棚の様子や来店された方の様子を眺めているだけで、あっという間に時間が経っていく。糸かおがオープンしてから、それ以外の活動に割く私の時間は、大幅に減ってしまい、どうバランスをとっていくかが、これからの課題となっているのだが、まあ、慌てずに調整していくことにしよう。

お客様と話す中村真紀

あっという間に時は過ぎ、「糸かお」オープンは遥か昔のことに感じられる。

「糸かお」のまさに顔ともいえる玄関部分の塗装が終わったのは、なんと開店前日の21時。しかし、送られてきた写真のあまりの素敵さに、ワクワクが止まらなかった。グリーンやお花や、その他差し入れもたくさんいただいた。最初の2日間は、本当にたくさんの方にご来店いただき、お買い上げもいただいた。テレビ、ラジオや新聞でも紹介されるなど、開店にふさわしい、お祭りのような日々だった。

中でも1番嬉しかったのは、ご来店いただいた方やオーナーさん達が、この場所を「好き」になってくださって、「楽しんで」くださったこと。また、一棚、一棚をじっくりと見て、「面白い」と言いながら、1時間くらい滞在されるお客様が多い。まさに、そんな風に楽しんでほしいと思っていたけれど、実際にそういう風に楽しんでくださる方がこんなにもいらっしゃるというのは嬉しい驚きだった。

滞在しているお客様

「居心地のよい場所」「気持ちのよい場所」というコメントもたくさんいただいた。これも、「そうあってほしいな」と思っていたことのひとつなので、とても嬉しい! 

そして、そんな素敵な空間を作ることができたのは、館全体をプロデュースしてくださった、センス抜群のいとしまちカンパニーの後原さん、施工をしてくださった腕きき大工のふみふみさん、そして、ヘリンボーンの床に象徴されるように、こだわりポイントをはずさない、ビジネスパートナーの大堂さんのおかげだ。改めて、ここで、感謝をお伝えしたい。

開店してからも、本棚のオーナーになりたいという、お問合せや、お申込みが後を絶たず、これを書いている時点では、ほぼ満席状態。取材に来てくださった方がオーナーさんになった例もひとつや二つではない^^

しかも、クラファンの時には80棚です、と言っていたのだが、本当は100棚あったのに!だ。(100棚あることは、ビジネスパートナーの大堂さんは把握していたらしいのだが、おっちょこちょいの私は、全く把握しておらず、開店数日前になって気づいてびっくりしたのだ)

100棚

オーナーさん達は既に、「糸かお新聞作りませんか?」とか「インスタをこんな風に使ったらどうですか?」とか「こんなイベントやりませんか?」という提案をどんどん自主的にしてくださっている。これも実は、そうあってほしいな、と願っていたことのひとつ。だって、大堂さんと私、2人で出すアイデアなんてたかが知れている(大堂さん、ごめんなさい)。100人もの個性豊かなオーナーさんの、様々なご経験やアイデアがいい形で刺激しあって、コミュニティが育っていけば、それほど素敵なことはない。まだまだこの先の成長ポテンシャルが大きすぎて、わくわくする。

おかげ様で、開店からここまでは順調に来ました。本当にありがとうございます。でも、私達がめざすのは、一発の花火をどかーんと打ち上げることではなく、育ち続ける、長続きのする、楽しいコミュニティを作って、地域に貢献すること。本当の仕事は、これからだなあ、と思っている。

<文責:株式会社まんま 代表 中村真紀>